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在日韓国人青年の海外赴任日記9-国籍を意識する瞬間-

在日韓国人青年の海外赴任日記9-国籍を意識する瞬間- 在日韓国人青年の海外赴任日記9-国籍を意識する瞬間-

海外赴任中の在日韓国人青年のユインです。
今日は僕が国籍を意識する瞬間について、皆さんに共有したいと思います。

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目次

■出張と旅行時はビザ要件を確認!

■パスポートの有効期限前にページが足りなくなった!?

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皆さんは普段の生活をしている上で、国籍を意識する瞬間ってどれくらいありますか?僕はほとんどありません。僕は韓国籍ですが、それが原因で日常に支障をきたすようなことがまったく無いからだと思います。
ただ、そんな僕でも国籍を意識する瞬間があるんです。

■出張と旅行時はビザ要件を確認!

何だか不思議なんですが、僕は海外赴任をするようになってから国外出張が増えました。(先日の日本出張は嬉しかったですね。ルンルンで日本に帰りました♪)僕に仕事を回してくれる上司(日本人)には、赴任当初に「僕は韓国のパスポートなので行先によってはビザが必要です。特に中国は香港のスグ隣ですから、もし行く機会があるのであれば早めにビザを申請したいのですが。」と伝えていました。そう。日本人は渡航目的にもよりますが、中国のビザが免除されるケースがありますが、韓国籍は目的によらずビザが必要なのです。

 

一旦その場では「中国出張することが決まってから動くようにしよう。」と言われ、特にビザの取得はしませんでした。ところが、いざ中国出張が決まった頃には、ビザが必要だという僕のその申し出は完全に忘れ去られていました。「再来週に中国出張が決まったから準備しておいてね!」と軽く言い渡されてからがバタバタです。
「え!?スグにビザを取得しないとですね。」と僕が言うと「え?そうなの?」なんて言われてしまいました。(いやいや、他の皆がいる場で言ったじゃん…と心では思いながらも、そんなこと言っていてもどうしようもないので慌てて行動開始です。)

中国ビザ写真

ビザの種類にもよりますが、僕が申請した「商用ビザ(ビジネス目的での訪問)」に必要なものは、

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・招聘状

・中国国内での受入法人の営業許可証の写し

・写真

・名刺(中国国外での連絡先が書かれたもの)

・パスポート

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でした。(*僕が香港で申請した時点での内容です。申請先で最新の必要書類は必ず確認してください。)

なお、招聘状と写真はかなり厳重です。招聘状は不備があったり、訪問の必要性が十分に伝わらないとビザ発給が拒否されることもあるようです。また、写真は背景色やその他の細かな規定を満たしていないと、それもビザ発給が拒否される理由になるそうです。(特に写真が要件を満たさずに拒否となるケースが多いそうです。)
なんだか色々ややこしそうだったので、僕は中国ビザの申請に慣れていそうな申請代行業者に任せてしまいました。

 

実際、招聘状については代行業者から何回か内容の訂正(訪問目的を明確に、訪問先は都市名だけでなく番地まで記載する、など)を求められました。ビザ発給の拒否が履歴として残るのは何となく嫌な気がするので、できれば費用が掛かっても慣れている代行業者にお願いしたほうが良いと思います。

 

ちなみに日本のパスポートと韓国のパスポートではビザなしで訪問できる国が少し異なります。一番大きいのは先に挙げた中国だと思います。ただ、韓国のパスポートが優遇されているケースも結構あります。例えばロシアやブラジル。日本のパスポートだとビザが必要ですが、韓国のパスポートだとビザは不要です。また、シンガポールは日本のパスポートだとビザなしでの訪問は30日まで滞在できますが、韓国のパスポートだとビザなしで90日まで滞在できたりします。

その他、以前に紹介しましたが香港やマカオだと韓国のパスポートの場合、事前の登録で入国審査で自動ゲートが通れるようになるという優遇措置があります。
これらは国同士の関係性や方針によって決まることですね。

*制度は変わるものです。ビザ要否や滞在条件などは、必ず最新の情報を確認してください。特に韓国のパスポートを持っている人は注意です。日本語で得られる情報の場合、ほとんどが日本のパスポートを持っている人向けの情報だったりします。不安な場合は旅行会社や、訪問先の国の大使館・領事館などに確認しましょう。

 

ちなみに…「香港で働いているのに中国行くのにビザが要るの?香港って中国じゃないの?どういうこと?」と思った方、鋭いですね。実は香港は中国に返還されたとはいえ、事実上の国境があります。陸路で中国側へ入る際には入国審査と税関があります。中国各地へ向かう飛行機は国際線扱いです。
香港と中国の関係はかなり複雑で微妙ですが、とても興味深いです。このあたりは今度、改めて紹介したいと思います。

 

■パスポートの有効期限前にページが足りなくなった!?

意外と知られていないのですが、皆さんはパスポートのページが追加できることを知っていましたか?

僕は海外赴任してから、予想を超えるペースで国外出張することになりました。また、もともと海外旅行が趣味だったりするので、パスポートの期限がまだ5年残っているにも関わらず、査証欄(出入国のスタンプが押されるページ)が残りわずかとなってしまいました。

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・左右見開きで連続2ページ空きがあること

・過去に同じパスポートにページ追加をしていないこと

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を条件に、大使館・領事館で作業をしてくれます。新たにパスポートを作成するよりも安く・早く対応してくれるので、ページが少なくなってきて不安な方は試してみてはいかがでしょうか。

 

ということで僕は先日、香港の領事館に出向いて査証欄の追加をしてきました。「여권 기재사항 변경신청서(パスポート記載事項変更申請書)」という書類を受け取り、記載してパスポートといっしょに提出したら、20分ほどで完了してページが増えたパスポートを返してくれました。

仕上がりはこんな感じです。

パスポート写真

新たにページが糊付けされる形で増えました。糊付けされたページには、割印と作業を担当したと思われる領事の署名が記載されていました。何だかカッコイイ(と思うのは僕だけ?)ですが、ページが増えた分パスポートもずっしりと重くなって返ってきました(笑)

今後はこの重くなったパスポートを持ち歩かないといけないのかと思うと少し気分は複雑です(笑)

 

それでは、また。

(ユイン)