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在日韓国人青年の海外赴任日記16-香港と中国(その1)-

在日韓国人青年の海外赴任日記16-香港と中国(その1)-

海外赴任中の在日韓国人青年のユインです。

今日は僕が赴任している香港と中国の関係,香港人の中国観などについて共有します。長くなるので何回かに分けますね。

 

1997年7月1日,イギリス領だった香港が中国に返還され,中国領土に復帰しました。ところが以前の記事(国籍を意識する瞬間)で紹介した通り,香港と中国の間には事実上の国境があり,自由な往来が制限されています。政府・通貨・法律すべてが中国本土と異なり,言語も広東語で文化も完全に異なります。

韓国籍で香港を訪問する場合はビザなしで入境できますが,中国に入国するには理由の如何に関わらずビザが必要です(一部の例外はあるそうですが)。香港生活者の視点で感じることは,(あくまで個人の感じ方ですが)同じ国のようには見えません…

 

皆さんにもいつか役立つ(かもしれない)情報があると思いますので,共有しておきますね。

 

■陸路でボーダー越え

香港は「深圳」と呼ばれる中国本土の経済特区と陸地で隣接しています。鉄道やバスで香港と中国の間のボーダー(事実上の国境)を超えることができます。日本のような島国に住んでいると,あまり陸路でボーダー超えする機会って無いですよね。

 

香港と中国本土の陸路でボーダー越えできる地点はいくつかありますが,おそらく一番有名なのは「羅湖(Lowu)」だと思います。ここは香港MTR(地下鉄)東鉄線の終着駅です。「羅湖」というのは香港で使われている漢字「繁体字」の表記で,「Lowu」というのは広東語での発音です。ボーダーを超えたところに中国本土側にも同じ名前の駅がありますが,漢字は簡体字表記で「罗湖」アルファベットは「Luohu」となります。ややこしいですね…(汗

▲羅湖駅ホームはこんな感じです。出口は「深圳」への1ヵ所のみ。

 

改札を出ると,すぐに香港の出国審査場です。(分かりやすく敢えて「出国審査」と記していますが,香港は中国の一部ではあります。。。でも,ここは事実上の国境なのです。。。複雑ですね。)

▲この先に香港の出国審査場があります。空港の出国審査と完全に同じです。

 

そして,香港の出国審査を終えてそのまま1本道を歩いていくと…すぐに中国の入国審査場が現れます。

▲この先に中国の入国審査場があります。空港の入国審査と完全に同じです。

 

普段,香港では繁体字+広東語&英語の中で生活していますから,中国本土で使われている簡体字を目にすると,もうそれだけで圧倒的中国感です。(笑)ちなみに,もうここまでくると英語はほとんど通じません…。

 

■現地でビザが取得できる?-香港から深圳に入境する際の特例ビザ

先ほど触れた通り,韓国籍の場合は中国本土へ行く際にはビザが必要です。そして,ビザは通常,事前に大使館や領事館などで取得しなければなりませんよね。ところが面白いことに,香港から深圳に入るときには「到着ビザ」と呼ばれる「入国審査直前に現地で取得できるビザ」があるのです。

 

僕もこの間,話のネタになるかとチャレンジしてみたので皆さんに共有しておきますね。(日本人はビザを気にせず中国に入国できてしまうので,こういう情報って日本語では少ないんですよね。僕もチャレンジにあたっては韓国語で書かれたブログや韓国領事館からの案内文をいくつか事前に参照しておきました。)

注意:中国の制度は頻繁に変わると言われています。最新の情報は必ず自分で調べてくださいね。

 

▲この看板の先に到着ビザの申請所がありました。(写真の奥の行列は入国審査場です。)

 

何だか少し怪しい雰囲気の事務所で所定機械で写真撮影,申請書を書いて料金を窓口で支払えば到着ビザが受け取れます。(この日は空いていて,5分くらいで受け取れました^^)

▲申請書はこのような感じです。

ちなみに,かなり謎だったのが到着ビザ申請料金が国によって違うということ。中国との友好関係で料金が決まるのでしょうか…。

▲到着ビザ申請料金表(金額は人民元)

この料金表を見てください。アメリカのパスポートだと,956人民元(約16,000円)ですよ…。高っ…。ちなみに,この表に載っていない韓国はというと,168人民元(約2,800円)でした。良心的な値段に見えますよね。ちなみにクレジットカードが使えました。

▲到着ビザはこんな感じです。

長くなるので,今回はここまで!

 

(ユイン)