あんにょんブログ

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韓国今昔物語 「ずいぶん変わったな」と思うこと

韓国今昔物語 「ずいぶん変わったな」と思うこと 韓国今昔物語 「ずいぶん変わったな」と思うこと

あんにょんブログの本編に入る前に、

西日本豪雨で被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

広島、岡山はじめ、西日本にも在日青年がいます。

一日も早い復興を心よりお祈りしております。

 

(在日韓国青年会中央本部)

 

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ワールドカップ、最初のうちは「盛り上がりイマイチ?」と思っていたけど、思わぬ展開の続出に大盛り上がりしましたね。チョンソンは韓国の放送で見ていましたが、その際気になったのがチャン・ヒョンス選手のタトゥー。サッカー選手のタトゥーと言えば、ブラジルのネイマール選手と比べても引けを取らない? チャ・ドゥリ元代表が有名ですが、なんというか時代は変わったな……という気持ちにさせられました。

タトゥー以外にも21世紀に入って以降、韓国では「ずいぶん変わったな」と思うことがいくつもあります。そこでこの数年、とくに動きが加速したと思うものをいくつかご紹介します。

1.トイレに紙が流せるようになった

日本から韓国に行く際、なんと言っても戸惑うのがこの「トイレに紙を流すか問題」ではないでしょうか。これまでは「紙が厚い・水圧が弱い・配水管が細い」の三重苦から紙は流さず、脇にある「휴지통(ヒュジトン……トイレットペーパー用ゴミ箱)」に捨てるのが一般的でした。でもフタもないデカいゴミ箱に紙を捨てるのもなんかねえ……という意見も多かった。そんな中、気が付けば駅や高速道路のSA、空港など公共の場所の多くで「紙はトイレに捨ててください」の表示を見かけるようになりました。とくに高速SAのトイレは今では掃除も行き届き、「ここは海老名か?」と思うぐらい店が充実しているSAもチラホラ(関東地方以外の人に解説……東名高速の海老名SAはグルメやお土産が充実してる、人気のスポットなのであります)。
世界各国からゲストがやってきたオリンピック効果なのでしょうか? 公共の場所は3年ぐらい前からおもてなしに、かなりの力を入れてきた感があります。

ただこれはあくまで、公共の場所での話。リーズナブルな価格のホテルや、明洞界隈のス●バですらトイレは男女兼用で、紙は当然流せなかった(2018年6月時点)。ので、個人が経営するカフェやレストランなどは言わずもがな。トイレのドアに「휴지통에 버려 주세요(ヒュジトンへ捨ててください)」と書いてあったら、紙は絶対流しちゃだめですよ!

 


金浦空港にて撮影。イラスト入りかつマルチリンガルに対応するおもてなし仕様。

2.食べ物はもちろん、肌にもオーガニックがいい!

日本同様、韓国でも「××産のオーガニック野菜」など、生産者がわかる食材が支持されています。そしてこのブームは、生理用ナプキンにも及んでいるようです。
少し前まで「キエラン」「イェジミイン」といった、よもぎなどの韓方成分が配合されたブランドのナプキンが人気でした。しかし6月に独自市場調査をしたところ、「100% 有機農純綿カバー」とか「国内公認機関が認証した有機農 純綿カバー生理ナプキン」などと書かれた、アメリカのFDA(食品医薬品局)のオーガニックコットンマーク付きのものが目に付きました。

あくまで私の予想でしかありませんが、2017年にケックタンナラ社の「リリアン」というナプキンを使った人に健康被害が起き、接着部分から揮発性有機化合物が検出されたことが関係しているのではないでしょうか。身体に直接触れるものだから、何より安全を求める志向が強くなっているのだと思います。ちなみに私が買ったもの( http://www.j2loh.co.kr/ )には「USDA(アメリカ合衆国農務局)から認証を受けた アメリカ テキサス産の100%有機農 純綿」が使用されていると書かれていました。

3.「あなた妊婦さんですか~」で華麗に追い払う

2013年から韓国の地下鉄では、妊産婦優先の「思いやり席」が導入されています。ピンク色のシートと妊婦さんらしき女性のイラストが描かれたその席は端っこにあるため、「空いてるし~」と、どう見ても妊産婦ではない方に占拠されることもたびたびありました。なので大田では席にテディベアを置くなどアピールにつとめてきましたが、ソウル在住の友人によると、おっさんなどが席に座っているとあえて「あら~おめでとうございます~予定日はいつですか~?」と話しかける人もいるのだとか。すると大抵の人がバツが悪くなり、座席から退散すると言ってました。

妊娠してもおなかが目立たない人もいるから、思いやり席はたとえ空いていても、当事者以外は座るのは遠慮した方が良さそう。でないと「妊娠おめでとう!」と、盛大に祝われる羽目になりますよ~。

4.龍山基地が平沢に移転

2018年6月29日、在韓米軍司令部はソウルの龍山基地から京畿道平沢にあるキャンプ・ハンフリーに移転しました。もともと2008年に移転する予定でしたが、全面的な移転は延びに延びて約10年かかったことになります。
龍山基地は大日本帝国陸軍の駐屯地として使われたのち、アメリカ軍が駐留するようになりました。移転後は公園などができる予定ですが、アメリカ軍のゴルフ場跡地に作られた龍山家族公園と合わせ、ソウル中心部に大規模な憩いの場ができるのが楽しみです。基地周辺には国立博物館やクラブやカフェが並ぶ梨泰院もあるので、朝から晩まで過ごせそうですし。
これまで龍山基地周辺では地下水に重油が混じるといった、環境問題が起きていました。しかし移転により、これも改善が期待できる気がします。とはいえ一方の平沢では今後、航空機の離発着による騒音やXバンドレーダーなどによる電磁波など、近隣住民の健康への影響が懸念されます。

ソウル市は南北会談に合わせて、ソウル市庁舎に2つの手で統一を表し「南と北で作る平和 ソウル市も共に」と書いた垂れ幕を掲げていました。在韓米軍の今後は予測できませんが、平和が訪れることで朝鮮半島の地図が塗り替えられていくことを、チョンソンはソウル市とともに願いたいと思います。


国立博物館から眺めた、龍山基地の敷地内。


ソウル市庁舎に掲げられていた「平和」。

 

(チョンソン)