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在日韓国人青年の海外赴任日記2-赴任後準備編(その1)-

在日韓国人青年の海外赴任日記2-赴任後準備編(その1)- 在日韓国人青年の海外赴任日記2-赴任後準備編(その1)-

在日韓国人青年のユインです。この4月から海外赴任となりました。

前回の「赴任前準備編」同様,海外赴任を予定・希望されている在日同胞の皆さんの参考になれば嬉しいです!

前回の記事はこちら(在日韓国人青年の海外赴任日記1-赴任前準備編)

今回は赴任後現地での準備について紹介します。

(ここで紹介するものは,記事掲載時点で筆者が経験したものです。最新の事情については,各自でご確認ください。)

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目次

~その1(今回記事)~

■赴任国の身分証申請

■銀行口座開設

~その2~

■住宅探し

■在外国民登録(韓国籍者)

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■赴任国の身分証申請

これは赴任国によると思いますが,いずれの国でも就労したり,滞在日数が一定期間を超えたりする場合には何かしらの手続きが必要だと思います。

僕が赴任している香港では,180日以上香港に滞在する場合に入境事務所(Immigration Office: 日本の入管に相当)で手続きをして,「香港ID」と呼ばれる身分証の発給を受けることが必要だそうです。

入境管理所 ”Immigration Tower”

機会あれば別途紹介したいと思いますが,入境事務所は香港の活気を肌で感じる場所の一つです。

欧米・アジア・オセアニア・アフリカなど各国の人々が,ここ香港に滞在するために入境事務所を訪れていて,人でごった返しています。

 

そして,必然的に待ち時間も…。オンライン予約をしていたにも関わらず,待ち時間を合計すると2時間くらいは待機したことになると思います…。

約なしで訪問した方々は長蛇の列を成していました。

恐ろしい…。

 

必要書類は,パスポート(事前に取得した就労許可を示すシール添付済)と必要事項を記載した申請書を持参しましたが,念のため各自で最新の情報をご確認ください。

やっと順番が回ってくると,ここでは担当者からインタビューを受けることになります。

記憶している限り,以下のようなことを聞かれました:

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・香港で働く理由は?(そんなこと聞かれても…会社に行けと言われたから…なんて思っても言わないように…笑)

・日本ではどういう会社に勤めて,どんな仕事をしていたのか?

・日本ではどれくらいの期間勤めて,どういうポジションに居たのか?

・香港ではどのような仕事をするのか?

・日本で生まれたのに韓国籍なの?日本国籍と二重国籍だったりする?

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最後の1点は,韓国籍を有している人ならではの質問ですね。

担当者の興味本位で聞いているというよりも,(国際的には複数国籍を持っていることは普通になってきているので)複数のパスポートを持っているなら,そちらも提示するように求めるためのだと思います。

僕は韓国籍のみしか持っていないので,そのことを説明して韓国のパスポートのみ提示しました。

 

在日韓国人であっても,複数国籍であることが普通になってきているので,もし尋ねられた際に複数国のパスポートをお持ちの方は申し出るのが良いと思います。

別に悪いことでも,隠すことでもないですしね~。

香港の夜景

 

■銀行口座開設

生活のためには,現地で給与を受け取る必要があります。ということで,現地の銀行口座を開設してきました。

ここ香港は言わずと知れた世界屈指の金融センターですので,街中は銀行や両替商だらけです。

 

日本人などで投資に熱心な方々の間では,昔から香港に銀行口座を開設するのが人気だったようですが,金融リテラシーの低い僕はあまり興味がありませんでした。

なので,香港で銀行口座を開設する大変さを知らず,正直ナメてしまっていました。

銀行口座の開設は日本ほど容易ではありませんでした。

 

ちょっとしたカルチャーショックだったので,紹介しておきます。

あとで知ったのですが,国際的な金融センターだからこそ「マネーロンダリング」をはじめ銀行口座が悪用されないように,年々どんどん審査が厳しくなっているようです。

中には,残念ながら口座の開設を断られる日本人もいるようです…。(ほとんどが英語力の問題だという噂ですが…)

香港の銀行

 

まず,本人チェックが厳重です。

パスポートに加えて,先に紹介した「香港ID」が必要です。

 

会社からも,「4/1付で香港赴任になって現地口座が必要なので手続きをお願いします。本人の住所はxxxxで,勤務地はxxxxです。」と書かれた社印・責任者署名済みの「雇用証明書」を持たされました。

面喰いました。

そして細かいインタビューを受けなければなりません。

昔は通訳や同行者が横に座ってサポートするようなこともあったそうですが,いまは「本人としか話さない」を徹底しているそうで,口座を開設する本人以外の同席は認めていないそうです。

 

そして入境事務所よりも細かいことを聞かれた印象です。

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・口座開設の目的は?(→赴任しているので,給料受け取れないと生活できません!と伝えたら真顔だった担当者が笑顔になりました^^)

・給料はいくら?ひと月の入金予定額は?

・会社の事業内容とあなたの仕事内容・ポジションは?

・給与受取以外の目的で口座を使う予定は?(→自分はクレジットカード,それと外貨預金と答えました。)

・出生地は?なぜ日本生まれなのに韓国籍?両親が韓国生まれ?
→悪意ある質問じゃ無かったですよ。ここでも口座にパスポート情報を紐づけないといけないそうで,複数国籍者の場合は,他にも持っているパスポートがあるなら,提示が求められるようです。

・日本のTax Number(マイナンバーのこと)は?
→これはちょっと驚きでした。日本で納税義務がある人は,マイナンバーを申告しないといけないそうです。(正直,暗記している人なんて稀でしょうし,あらかじめ用意していないと答えられないですよね…)

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あと,韓国のパスポートを持っている場合,銀行の担当者によっては(不正送金を防ぐため?)北韓(北朝鮮)への送金予定がある?と聞いてくる人もいるそうです。

(僕は特に聞かれませんでしたが)

 

ここで言いたいのは,香港での口座開設を勧めたいとういことではなくて,

「海外赴任になって口座開設しようとすると,行先の国によっては色々聞かれることがあるので,事前準備しましょうね」ということです。

 

長くなるので,今回はここまで。

次回は「赴任後準備編(その2)」ということで,住宅探しと,(韓国籍者ならではの)在外国民登録について紹介します。

 

(ユイン)