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第一期

第一期 第一期

尹隆道君が率いる第一期執行部の課題は、数多く類在していました。まず何よりも青年運動及び在日同胞全体に無用の混乱を引起こす旧韓青をはじめとする“韓民統”との闘いでした。

民団組織から放逐された“有志懇”一派が衣を変えただけのこのグループは、日本マスコミの偏見報道をバックに、反国家的言動や行動を行なっていました。彼等の行動を黙過することなく、種々の糾弾行動を展開し、1977年 8月13日には、東京上野の「池ノ端文化センター」において、“韓民統”主催の「代表者会議」なる会議を阻止しようと200名近くの青年会会員と旧韓青盟員が衝突し、76名の本会会員が逮捕されるという未曾有の大事件、「8.13事態」を引き起こすに至ったのです。
本国の実像を直視しようとしない日本マスコミ報道の在り方と、相対的な視点を持たず批判の為の批判を繰り返すのみの旧韓青への憤怒の念が噴出したのがこの「8.13事態」です。この衝突事件を起点に裁判闘争が開始され、“韓民統”の正体や主張の矛盾点を広く満天下に暴露し、“韓民統”に決定的な打撃を与えたのです。

これと並行して第一期執行部が取り組んだのが、在日同胞青年の幅広い連帯と交流でした。青年運動空白期によって、大衆的な青年同士のふれあいの場を与えられることのなかった一般青年に、交流の場を提供するために企画されたのがサマージャンボリーでした。1977年、長野県の霧ケ峰高原にて1千名以上の青年が結集し、在日韓国青年運動史における快挙を成し遂げ、翌1978年には三重県の「合歓(ねむ)の郷」で2千名ちかくの青年が集い最大規模の動員を果たしたのです。これらの大衆事業と並行して、青年意識調査事業や新しい青年像の定立を提唱した「セマウム青年100日間運動」を展開し、内部充実、組織強化を図っていったのです。

2年間の活動の中で第一期は、外には、旧韓青や朝総連との闘い、一般青年の大衆的結集をサマージャンボリーにて行ない、在日韓国青年運動の復権を図り、内には組織整備、幹部訓練を施し、青年会組織の礎を築き上げたのです。